out-of-humor2
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
剣持を巡るつばぜり合い
 これからする話は、私の職場で起こったごく些細な事実を基に、その当事者たちの心象を私が勝手に推し量り、代弁したものである。
 したがって、おそらく事実であって事実でない。
 また仮に事実であったとしても、それは既に述べたように極めて些細で、のみならず少々ややこしく、まどろっこしい。
 だから、忙しい人はこんなものを読むべきでないと私は断言できる。
 しかしながらこういうセコい話が、そのセコさに油断してか、ほとんど真剣に論じられてこなかったとすれば、これ実に遺憾である。
 
 *********************** 
 
 まずここに、剣持(けんもつ)さんという老人がいる。
 ゴルフ練習場の常連である剣持さんは、その日、打席の順番待ちをしていた。練習場は混んではいなかったが、彼はクラブごとの飛距離からその日のスイングの調子を正確に把握したいという理由によって常に同じ打席で打つことを決まりにしており、そのためしばしば待たされることがあった。
 そのことは彼にとって少しも苦ではなかった。むしろ待つ間、打席後方のベンチに座り、持参した麦茶をちびりちびりとやりながら他人のスイングを観察することは、密かな楽しみですらあった。
 彼はくつろいでいた。しかし、そこへまたノッペリと抑揚の無い声で、彼の神経を逆撫でして止まないあの館内放送が鳴ったのだった。

「打席をお待ちの、けんもさん、けんもさん、打席空きましたのでフロントまでお願い致します…」

 彼は静かに立ち上がった。そののち眉を震わせて、またやりやがったと歯ぎしりをしたことは想像に難くない。

 館内放送を発したのは、フロントカウンターに立つ中年の女性社員、中拾石(なかじっこく)さんだった。中拾石さんはなんの他意もなく、自分の思う最も丁寧な口調でマイクに向かっていたにすぎない。そして剣持さんを待った。

 ほどなくして、古くくすんだキャディバッグを重そうに担いで、幾分体を前へ傾けた剣持さんが現れた。

「言おう言おうと思てたけどな」剣持さんは傍らにドンとキャディバッグを置いた。「アンタは何べん間違うんや」
「は!?」中拾石さんは驚いた顔で剣持さんを見た。対面すると若干、中拾石さんのほうが背が高かった。
「僕、けんも、やで。けんも」剣持さんは口を歪めて言った。「アンタずっと間違うとるがな。僕、ここの会員なって何十年も経つけどな、アンタ、僕、毎回けんもつですー、けんもつですー言うて、いちいち直して歩かなあかんのか?」
 中拾石さんの表情が一変した。
「あっ、申し訳ありません!。申し訳ありません!」彼女は顔を引きつらせて、繰り返し繰り返し頭を下げた。
「昔アンタに何べんも言うたはずや。そやのにアンタ、ずーっと間違うてるやんか。最近はアンタ、もう放っといたんや。アンタ間違うてもな、もうええわ思て放っといたんや。せやけど、このままおったらアンタ、一生間違うてるやろ。アンタもここで長いこと働いてんねんから、会員さんの名前くらいしっかり覚えとかなあかんのとちゃうのん」
「はい…、はい…」中拾石さんは真に済まないという面持ちで頭を下げ続けた。
 しかし剣持さんのネチネチとした説教は続いた。よほど腹に据えかねていたのだろう。今日こそは物申すという静かな気迫が感じられた。
「アンタ、人の名前間違うほど無礼なことないで。ましてや僕、客やろ。そんなんアンタ、自分がやられたらムッとすると思うで」
「はい…」中拾石さんはうつむき、消え入りそうな声で答えた。可愛そうだと思った。舅の嫁イビリという感じがした。
 しかし剣持さんは続ける。
「アンタ名前なんちゅうの?」
なかじっこくです…
「は!?」 
「なかじっこくです(幾分はっきりと)」
 剣持さん、わずかに苦笑いし、間をおいて。
「なか…何?」
「なかじっこくです」
なか地獄?
「なか、じっこくです
 相手の名前を聞き出して、それをわざと間違えて呼び、いやらしくも同じ苦痛を与えようとした剣持さんだったが、よもや「なかじっこく」という名前が世に存在するとは思わぬ彼は「なかじっこく」、その大胆に躍動する音の連なりに面食らって誤謬のアレンジが浮かばず、いきおい企みを頓挫させざるを得なくなった。
「ふん、よう分からんけど。まあええわ。とにかくアンタも名前間違えられたら腹立つやろ。ほんま頼むで」
 剣持さんはそう言うと、憮然とした表情でキャディバッグを担ぎ、打席に向かった。

(と、ここまではほぼ事実)
スポンサーサイト
ご利益
 早稲田実業が優勝した。
 それは同時に私の優勝でもあった。
 私は早実を「応援」していたから。
 しかしこれほど物事がうまく運ぶとは思わなかった。
 もしかして、これのおかげでは。

06-08-23_18-20.jpg


 はい、奇跡者・黒柳徹子さんのイベントで購入した「徹子のご利益ストラップ」。
雑記8/20
●大阪高島屋に「徹子の部屋30周年イベント」を見に行く。「そんなことまで書かなあかんか」ということまで書かれた、詳細な収録用自筆メモに驚く。
●スカパーで「Drコトー」の再放送を観る。大したシーンではないが、島のおばはんが息子が師事する代議士に“なんどもなんどもお辞儀をする”ところで何故か涙。なんどもなんどもお辞儀をする。
●NHKの「金魚大百科」を観る。「らんちゅう品評会」に集うおっさんの落ち着かぬ様子が実に良い。他方、らんちゅう愛好家として登場していた岡林信康の鼻持ちならぬ生活ぶりにはウンザリ。いずれにせよ「品評会シーン」はいつか調べてみたい。
●高校野球をひたすら観る。我ながらなにか病的な情熱をそこに感じる。今大会については、おそらく、誰に何を聞かれても答えられるレベルにある。これは「恥ずかしいこと」以外のなにものでもないが、事実だから仕方がない。大会は今日で終わるが、今後AAAがあり、国体があり、地方予選、明治神宮大会へと繋がっていく。敗退した各校のチームと同様、私の闘いはまた始まるし、この闘いにendは無い。
●「世界バスケ」が始まったようだ。日本チームの試合をちらっと見たが、みんな細い。赤木とか魚住みたいなのがゴロゴロしていると思っていたが、意外である。そんなんで勝てるのか。漫画の知識で語るなと言われそうだが、気になったもので。
ひざ曲がらず変
 もし僕がこの店の店員なら…。

************************
 ズボンの中にゴルフクラブ5本! 「ひざ曲がらず変」窃盗容疑の男逮捕 厚別署  2006/08/11 08:25
 
 ゴルフ用品販売店からゴルフクラブを盗んだとして札幌厚別署は十日、窃盗の現行犯で、札幌市東区内の飲食店経営者の男(39)を逮捕した。男は盗んだゴルフクラブ五本をズボンの中に隠し、ひざが曲がらず歩き方が不自然だったため、不審に思った店員に取り押さえられた。

 調べでは男は十日午後零時四十分ごろ、北広島市内のゴルフ用品販売店で、クラブ五本(十七万円相当)を盗んだ疑い。札幌厚別署によると男はクラブのヘッドを上向きにしてベルトに掛けて隠していたが、ズボンのすそからグリップがのぞいていた。店を出たところで店員に呼び止められたという。 (北海道新聞)
************************
 
 …警察沙汰にはしないかもしれない。
 膝を曲げぬ不自然さと、ベルトの上で鈴なりに並んだクラブヘッドの「オシャレ感」に免じて。 
キレ芸について
 先日youtubeで朝生を見ていました。
 以前、私は我が国最高の「泣き芸師」は加藤紘一であると書きましたが。
 これ以上のキレ芸があるとは思えない…。
 
「頬の肉を震わせて怒る四宮先生」

誕生日に…
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%B1%E4%BA%94%E9%83%8E

 コラムニスト勝谷誠彦は、あれほど注目度の高いタイトルマッチがウイークデーに行われた理由は、おそらくこれだと指摘したいようであるが。
仁王立ちする感じ
 ニッカンスポーツに亀田“二男”大毅画伯による「興毅Vイラスト」が掲載されていたので紹介しておこう。

06-08-03_12-04.jpg


 このイラストにはセルフレビューが付けられていて、それがまたふるっている。(以下ニッカンスポーツより)
********************
◆ 大毅の解説

 兄ちゃんがベルトを奪った時にどんな気持ちになるんかを考えた。涙を流すんかなとか、もしかしたらうれしくてガッツポーズを取るんかとか、考えたんや。そやけど、この世界ベルトは1本目。これからが始まりやということで「よっしゃ1本目や」と仁王立ちする感じに落ち着いた。
* *******************

「内容」というべきものは皆無だが、なぜかご大層な「感じに落ち着いている」ところに、大毅の底知れぬ文才を感じる。
 また、あほらし過ぎて逆に「セルフレビュー」の本質を突いている気もしてきた。

06-08-03_12-25.jpg

 よっしゃ1本目や…
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。